スタッフブログ

終末期ケア上級専門士

 2021年9月に終末期ケア専門士を取得しました。終末期ケア専門士とは終末期の臨床ケアにおけるスペシャリストです。患者・利用者さんの一番近くで『支える人』としてエビデンスに基づいたケアの実践を行える資格です。終末期ケアの独自のカリキュラムを学び、多職種で学びに繋げ、講師から継続的に知識やノウハウなど新しい教育が受けられます。

 心不全外来やデバイス外来、救急患者・ご家族の対応経験を通して、1年間学習し単位を取得してきました。日々学習していく中で、スキルアップや終末期医療について自分からもスタッフへ発信したいという気持ちが芽生え、終末期ケア上級専門士を受験しました。2回の選考を突破し、2022年12月に無事合格することができました。安堵と同時に『終末期ケア』の勉強会を自分で開催できることにワクワクしています。自分を含め全国で178名の一期生が誕生しました。終末期の患者さん、ご家族さまへのケアは日々の業務で思い悩むスタッフも多いと思います。ACP(アドバンス・ケア・プランニング)やDNAR(蘇生措置拒否)など言葉ばかりが先行することが多いです。看護師としてできること、患者・ご家族の想いをスタッフに繋ぐことをこれからも実行していきたいです。終末期ケアについてお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

         内科外来 心不全療養指導士 終末期ケア上級専門士 和泉真実

ACP:人生会議とも言われています。将来あなた自身が病気になったり介護が必要になったりしたときに備え、これまでに大切にしてきたことや、これから誰とどのように過ごしたいか、希望する医療や介護のことなどについて、家族や大切な人、医療・介護関係者とともにあらかじめ考え、話し合うプロセスのことを言います

指導医・研修医ブログ

白馬診療所の研修を終えて

初期研修医2年目の柏瀬です。

 あづみ病院の初期研修プログラムでは、初期研修医2年目の冬に、地域医療と外来研修を兼ねて8週間以上の白馬診療所での研修を行うこととなっています。私は11月の半ばから翌年1月の前半までの期間、白馬診療所で研修を行いました。

 白馬診療所では、研修医が他の医師と並列で外来を担当します。外来ではCommon diseaseの診療と、インフルエンザ及びコロナウイルスワクチンの予防接種、発熱外来での対応を数多く行いました。また、診療時間の合間に訪問診療も行っており同行させていただくこともありました。

 12月の半ばから雪が降り始め、スキー場がオープンすると、スキー外傷でたくさんの患者さんが来院されるようになりました。旅行者は、日本からはもちろん、オーストラリア、欧米、アジア圏からなど様々で、混雑した待合所で日本語以外の言語が飛び交う光景は新鮮でした。言語の問題で診断や治療が十分に伝わらなかったり、移動や帰国の予定があるために、移動先の病院に診療をお願いするしかないといった苦しい場面が多くありましたが、目の前の患者さんに集中し、丁寧親切な対応を心掛けました。

 白馬での研修期間は、寝ているときにも、外来の夢を見ることがよくありましたので、それなりにストレスもあったと思いますが、一度も憂鬱になることはありませんでした。むしろ、日々、自分の成長を実感でき、充実感に満ちていました。医師として求められることが嬉しく、それに応えたいという気持ちがモチベーションでした。

 ご指導いただいた先生方、看護師の方々、OT・PTの方々、事務の方々には、とてもよくしていただき、大変感謝しております。この場をお借りしてお礼申し上げます。


白馬診療所の近くのコンビニにて。自動車通勤は大変かと思いきや、除雪が行き届いていて苦になりませんでした。絶景を毎日眺めながらの通勤は私にとって素晴らしい時間でした。

 

指導医・研修医ブログ

北信総合病院の産婦人科研修に行ってきました

 もう入職から半年が過ぎたことに実感があまり湧いていません(苦笑)。研修としては半年と少し内科を研修し、この度4週間、長野県中野市にある北信総合病院にて産婦人科の研修を行ってきました。外科系の科目を回ること自体が初めてだったので縫合どころか結紮(けっさつ)すらおぼつかない有様であったりもしましたが、無事乗り切ることができました。
 研修では病棟と外来、そして手術の立ち合いが主でした。研修後半では一部の結紮・縫合、そして婦人科の検診を上級医の補助のもとに行うようになったりと、現場の体験を重視した内容でした。診察をする際の緊張は最後まで拭えませんでしたが。
 外来診療では、診察の器具の取り扱いだけでなく、診察での言葉選びが特に勉強になりました。今後の自らの研修に役立てたいと思います。また、外来と病棟での精神科との関わりは興味深いものでした。コロナ禍の下で手術が中止になったりと、致し方ない面はありましたが、研修内容にはとても満足しています。
 今後は、麻酔科の研修を終えた後に救急科を回る予定です。救急科は自らの志望科目でもあるので、今から楽しみにしております。そのためにも麻酔科での研修も一層気を引き締めて参りたいと思います。
 最後になりましたが、ご指導くださった北信総合病院の産婦人科の先生の皆様、この場を借りて深く御礼申し上げます。

◀北信総合病院からの帰り道に寄った博物館です。ミドルヤードという展示場(フロントヤード)と収蔵品保管・調査研究の場(バックヤード)の中間のような展示が印象的でした。アクセスの際に細い道を通ることもあり、運転に不慣れな私はいつJAFを呼ぶことになるかヒヤヒヤしました。

一年目研修医 髙野 烈

フレッシュナースブログ

2022新人研修~ 患者さんのことをいちばんに ~ 

 皆さんこんにちは。新人看護師の松澤です。就職して8か月が経過しましたが、いまだに不慣れなことが多く、毎日学びの日々を送っています。とはいっても、帰ったらご飯を食べてYouTubeやNetflixを見て、時にはゆっくりお風呂に浸かってリラックスしてます。就職して一番大変だったことは環境に慣れること(一日の流れや物品の場所を覚えることなど)と早寝をすることです。その中で私が就職してから大切にしていたことは勉強!ではありません(そんなことをいったら怒られてしまいそうですが、、、)。いかにリラックスをして自分のメンタルを整えるかです。皆さん、まずは自分のQOL〈生活の質)を高めましょう!!

 私の話はこのくらいにして、新人研修の話をしたいと思います。
 11月の新人研修は、主にメンバーシップと人工呼吸器の取り扱いについて行い、写真にはないですが、嚥下評価についても学びました。
メンバーシップでは、実際想定される患者さんの状況に対し、どのようなことが行えるのか、事例を用いて考えました。客観的にみたら理解できていることでも、実際に適切な対応ができているのか考えさせられました。またIC(インフォームドコンセント:医療行為に対して患者さんが十分に理解できたか、多職種と情報を共有して皆で合意するプロセス。以下IC)についても話し合いました。私の病棟でもICを行っており、立ち会うことが多いのですが、実際患者さんの立場に立った意見を言えているのか、また患者さんの気持ちを代弁できているか、振り返ることができました。よりよい話し合いにするためにも患者さんが入院する前の状態、現在の患者さんの状態、患者さん・家族の気持ち、家族の支援体制などを把握して、日々のケアのなかでどんなことをすれば患者さんのためになるか考えて接していきたいと思いました。

 

 次に私の病棟ではなかなか経験できない人工呼吸器についてです。私の病棟は術後の患者さんが多く、担当した方が一度だけ呼吸状態が悪い患者さんに人工呼吸器を使用していたことがありました。その場にいた私は知識が浅くなにもできなかったのですが、今回の研修で自分はどんなことを行えばいいのか学ぶことができました。また、長期に渡り人工呼吸器を使用している方に対してどのようなケアが必要なのか、またいかに苦痛を軽減できるかを考えることが重要だと思いました。

 

新人看護師 松澤

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2022年新人研修 ~麻薬、エンゼルケアについて~

 こんにちは。11月に入りより一層寒く、日も短くなり徐々に冬が近づいていますね!寒くなると余計に布団から出られなくなるので毎年困っています。
少し前になりますが、10月24日に看護師の新人研修がありました。手術室の同期がいない私にとって新人研修は同期と会える貴重な場なので毎回密かに楽しみにしています。

今回は、麻薬の取り扱いやエンゼルケアなどについて学びました。
 麻薬は麻酔をかけるときに使うため手術室では身近な存在です。今回麻薬の保管方法や捨ててはいけないこと、返す場所、紛失した際はどうするかなどの管理について教えていただき、大切な薬剤の1つだなと改めて感じました。私は、外回り看護師を経験しておらずまだ麻薬を扱ったことはないですが、取り扱う際は、今回学んだことを心にとめてやらなければと思いました。

 そして、エンゼルケアについて学びました。
 エンゼルケアとは、亡くなった後のケアのことを指します。亡くなった方のその後の身体の変化やそれに対するエンゼルメイクのやり方を学びました。メイクと聞くと女性への印象が強いかと思いますが、エンゼルメイクは患者さんらしく身だしなみを整える目的のため男女関係なく実施することです。また、エンゼルメイクは看取りの手段にもなるため、家族が少しでもケアに入れるように声かけなどコミュニケーションが大切だということも学びました。

 話は変わりますが、あづみ病院は整形外科の手術が多く、これから冬になりスキー場や凍結した道路などでの怪我により特に手術件数が多くなると先輩看護師に教えていただきました。みなさん怪我をしないように気をつけてくださいね!

手術室 降籏

 

指導医・研修医ブログ

CPC症例検討会

 研修医の山田です。CPC症例検討会について報告させていただきます。

 CPCの実施は初期研修の要件として必須とされており、研修病院では基本は毎年開催されていることと思います。しかし昨今はコロナ禍により病理解剖への実際の立ち会いも難しく、今回過去の症例につき検討させていただくことになりました。昨年の大学病院でも同様だったので、今はどこも似た状況なのではないかと思います。大学から病理医の先生にもお越しいただき、研修に不都合のないよう調整していただけたのでその点では安心できます。

 テーマになったのは難しい症例でしたが、病理解剖を通して死因究明に一歩近づくことができました。いわゆるAi(Autopsy imaging; 死亡時画像診断)だけでは分からないことも、病理的には診断できることがたくさんあります。ただ、病理にも特有の限界があり、決して万能ではないことを認識させていただいたのが、今回の自分の収穫でした。お忙しいなか先生方、検査科の方々にもお集まりいただき、これだけ職員が集まるのを見たのは入職式以来(?)でした。関係各所に感謝申し上げます。

 その他近況としては、今年度も残すところ半分を切り、進路決定の直前まで来ております。半年後には専攻医になり、自分で判断して責任を持って動く場面が格段に増えます。実践的な勉強をしておこうと、空き時間には気合を入れて、先生方の書いたカルテを丁寧に読むようにしています。医療行為は遅滞なくカルテに記録することになっているため、カルテから教わることは多いです。自分は白馬診療所での2ヶ月間の研修をこれから控えているので、今の生活スタイルもそう長く続かないことを思うと、時の経つ速さを実感します。

 

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外国人患者受け入れ医療コーディネーター研修

 先日、厚生労働省委託事業「外国人患者受け入れコーディネーター研修」のフォローアップ研修が行われました。

 2月に5日間にわたり全国の病院・医院・歯科で外国人患者を受け入れている病院が対象で研修会が行われ、それぞれの外国人担当者さんが集まり、トラブル例や対処法ややさしい日本語の使い方などとても勉強になりました。
今回は、その後病院の外国人患者さんの受け入れの対応に変化があったのかなどの話し合いやロールプレイが行われました。当院は、冬になると英語圏の観光客の患者さんが多くなり、日本の医療システムの説明や治療費の支払いが可能なのか、旅行保険の使用など在留外国人の方以上に説明に時間がかかります。研修では、「日本語ができる」外国人の方の過去のトラブルなど、対応にも気をつけないといけないと学びました。日本語ができても、問診票が読めないという方も多くいます。
どの程度の日本語ができるのか?日常会話程度なのか?漢字はどこまで読めるのか?
私が対応する際は必ず確認します。
 当院は、今後増えるだろうと思われる、アジア圏の方の対応が今後の課題だと思っています。コロナ禍で外国人患者さんが減っていた中、英語・中国語の問診票は準備が整い、英語に関しては、入院の際の資料もできる範囲で準備が整いました。
この医療コーディネーターは、医療通訳はもちろん、問診票や入院に必要な書類を日本語で記入したりするお手伝いもします。お気軽に声をかけてください。
当院は、英語・ポルトガル語に関しては、事前に受診連絡をいただければ通訳対応スタッフがいます。

Available English speaking staff during weekday. Reservation is recommended in advance.

企画管理課 山岸

WOCNブログ

いつもの学会の裏側

 前回の告知どおり、昨年度の3つのエピソードの内のひとつを投稿します。
もう時効!?だと思うので、学会の裏側について。

 実は、ある学会のプログラム委員を務めさせていただきました。
経緯は、学会長である安部先生から依頼があり、引き受けることに。
最初の仕事は、演題を査読し採択について検討し、コメントを考えることでした。
訪問看護ステーションの所長に就任したばかりの頃で、タイミングが悪すぎる・・・。
時間が無くて、本当に〆切ギリギリの入力になってしまいました。
次の仕事は教育講演者を推薦し、講演内容とタイトルを決め、事務局に連絡すること。
(仕事の順番は逆だったかも)
看護領域から2名(ベーシック編とアドバンス編)講師を推薦する必要があり、5名の候補が浮かびましたが、期限が10日間程度しかないこと、プログラム委員なんてきっと最初で最後だと考えると、「内容について細かく指定したい!」と欲が出てきました。
そうなると、お願いできるのはあの2人だけ・・・。
大先輩のWOCN2人に、信じられないむちゃブリをして、快諾をいただきました。

老年看護CNSとのダブルライセンスの清水さんにはベーシック編を。
特定行為研修を修了している、澤柳さんにはアドバンス編を担当していただきました。

澤柳さんには、私が参加したことがある研修と同じ内容で、是非にと。
清水さんには、老年看護の視点から、初学者に分かりやすく、看護職の属性に関わらず実践的で、応用できる内容にというようなことをお願いしました。
もちろん講演は視聴しましたが、素晴らしい内容で、お二人を推薦して本当に良かったと
心底、思いました。

委員の仕事で緊張したのは、座長を務めたこと。
リモートで前撮りでしたが、看護の演題がなかったため質問を考えること、事前の打ち合わせが十分取れなかったことなど、不安材料ばかり。
ひとつだけ良かったのは、一緒に座長を務めた医師がステキだったこと!?
思わず見とれて失敗もしましたが、仕方がないです。

違った角度から学会に参加させていただき、記念となる、特別な学会になりました。

いつもありがとうございます    WOCN ふりはた  24/7

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認知症パネル展示をしました

 9月16日開催の市民公開講座「アルツハイマーデーin大北」のイベントの一環で、本日病院外来棟2階廊下にて「認知症に関するパネル展示」を設置いたしました。

  

9月21日まで展示をしています。興味のある方はもちろん、外来の待ち時間の間などに、是非お立ち寄りください。

WOCNブログ

二刀流!?

 ご無沙汰して申し訳ありません。
実は、昨年4月から訪問看護ステーションの所長に就任し、WOCとの二刀流⁉になりました。
意外と思われるかもしれませんが、WOC以前は訪問看護に従事していたため、
私としては「10年ぶりに戻ってきたよ、ただいま!」という感じ。

ブログについて忘れたことは1日もなく、タイトルを変更した方が良いのか、内容を見直すべきかとか、迷ったり考えたりしているうちに(現実逃避?)看護管理者研修に参加することになり、その後は怒涛の日々に。。。
今日までが本当にあっという間でした。

(当ステーションについては、先月8月号の広報誌「きずな」で特集をしてもらったので、よろしかったらお読み下さい。)

 あの原稿も迷いながら執筆しました。
新規の利用者さんから1番多い質問が、「訪問看護って何をしてもらえるのか」ということなので、そこは簡潔で分かりやすくしたつもり。
最初は文章でつらつらと書きましたが、非常に分かりにくかったため、表にしてもらいました。
内容はあえて、無難な感じに仕上げています。

今後も投稿のペースはゆっくりになるとは思いますが、継続する予定ですので、
あまり期待せずに、気長にお待ち下さいませ。

ちなみに、昨年度のマイニューストップ3は、
1.褥瘡学会のプログラム委員をさせていただいたこと
2.看護管理について学んだこと
3.伯母を当ステーションで看取れたこと  です
(順位ではなく時系列で挙げました)

これらについては、順次投稿しますね。

昨年度しみじみと感じたことは、「長く看護師をしていて苦労も多かったけれど、辞めなくて良かった。」ということ。
辞めなかったからこそ・・・と感じることが多い日々です。
善いことばかりではないですが・・・

フィールドは在宅がメインになり役割も増えましたが、これからも型にはまらず、自分の理想を追い求めて行こうと思います。

いつもありがとうございます。  24/7 ふりはた

指導医・研修医ブログ

初期研修2年目の夏

研修医2年目の柏瀬です。こちらに来て初めての寒い冬を経験し、春が過ぎ、2度目の夏を過ごしています。

初期研修は1年5ヵ月が経過し、内科、麻酔科、産婦人科(北信総合病院)、精神科、救急科、小児科を回り、必修科は冬の白馬診療所での地域医療を残すのみとなりました。残りの期間は、志望科である精神科で修行させていただこうと思っています。

あづみ病院の精神科は、病床数120床と総合病院の精神科としては大規模で、症例数も豊富です。今年度、新しく専攻医が1名加わり、教育にも力を入れています。週に1度の症例検討会では専攻医や研修医が担当する症例について、上級医の先生に時間をかけて相談することが出来ます。また、隔週で外部講師の先生による講義も開始され、精神医療の基本から勉強することが出来ます。他科をローテ―ト中でも参加することが出来ますので、精神科志望の研修医にとっては贅沢な環境だと感じます。

私生活では、キャンプやドライブなど北アルプスの大自然を満喫しました。コロナ禍でも密になりにくいのが田舎のメリットだと思います。食事も美味しいので昨年よりさらに体重が増加してしまいました。今は-10Kgを目標に食事制限と運動を頑張っています。


安曇野のゲストハウスにて。テントサウナに入った後、川に飛び込んで最高に整いました。

指導医・研修医ブログ

新人精神科医の思い

 あづみ病院に入職して4ヶ月が経過しました。精神科の小野です。 
 最初は、もちろんゼロからのスタートでしたので、正直わからないことだらけでした。指導医の先生方や看護師さん、薬剤師さんなどの多くのスタッフに助けていただきながら治療をすすめてきました。正直、初めての入院患者さん、初めての外来患者さんであり、とまどうことも多くありました。精神科医としては駆け出しの僕ですが、その中でも、毎日なるべく時間がある時に患者さんとお話するように、患者さんの訴えを聞くことができるように心がけています。日々の診療の中で、患者さんとの信頼関係を築くことができ、その中で処方薬の調整はもちろん、今後どのように生活するのか、患者さんやご家族と相談しながら主治医として可能な限り取り組んでまいりました。患者さんの多様さに驚かされることは多くありました。疾患の多様性はもちろんですが、生活背景も様々でした。
ご家族と絶縁状態の患者さん、
お仕事のストレスで精神疾患を発症した患者さん、
精神疾患を持ったまま出生し、病と向き合いながら生活している患者さんなど、それぞれの患者さんが、各々の人生を歩んでこられ、多くの苦労を経験されてきたお話を聞き、精神科での治療を通して、今後の人生が少しでも豊かになればと思って治療に取り組んでおります。

写真は、美ヶ原高原にある牛乳専科というお店のソフトクリームです。
コロナが比較的落ち着いた時期に観光しました。美味しかったので是非食べてください。濃厚なクリームはもちろんですが、コーンの部分までカリッとした食感でおいしく作られておりました。

精神科医師小野

フレッシュナースブログ

2022年新人研修~救命処置(BLS)の必要性・輸血~

こんにちは!新人看護師の中澤です。猛暑日が続き、熱中症警戒アラートが頻回に発令される日々の中、体調管理を怠らないよう努力しています。自分自身はもちろん、患者さんも脱水などに注意していきたい時期ですね。

さて、7月15日に行われた新人研修では、BLSについて学びました。
急変者の発見から心肺蘇生まで、ACLS(BLS:一次救命処置、ACLS:二次救命処置)への引継ぎなどを実際の状況を想定して行いました。人形を用いて胸骨圧迫の深さやスピード、強さをモニターでチェックしながら行うことで、適切な胸骨圧迫の感覚をつかむことができました。また、深さ5~6㎝・100∼120回/分で絶え間なく続けるには一人では厳しく、効果的な胸骨圧迫を行うには多くの人の協力が必要であり、発見時に助けを呼ぶことの重要性と繋がります。救急車やAEDの要請、医師への報告なども一つひとつ丁寧に焦らず、確実に行うことが大切であり、日々の勤務中から意識していきたいです。

 

実践練習の時は指導看護師のアドリブによる、突然の気管挿管などでプチパニックになる場面もありましたが、各々が自分のやるべき事を考え、行動することができていたと思います。実際の現場ではいつ何が起こるかわからないため、常に最悪の事態を想定して行動し、助けられる命を救いたいです。

 

私の勤務する精神科ではなかなか経験できない輸血の研修も行いました。普段から経験することの少ない技術だからこそ、このような機会を有意義な時間にできるよう努めました。輸血製剤と患者さんが一致しているかなどの、ダブルチェックの重要性を再確認できました。また手技についてもコツや注意点などのアドバイスをいただき、今後も定期的に手技の確認をして忘れないようにしたいです。

看護師 中澤

フレッシュナースブログ

2022新人研修~フィジカルアセスメントと倫理~

 こんにちは!4月から4階病棟の整形外科に配属となりました新人看護師の左近充です。

配属となり3か月が経ちました。以前よりも環境に慣れましたが、毎日走り回っている状況です。看護師は体力も必要だと身に沁みて感じるようになり、何かスポーツを始めようかと考えています!

 6月の新人研修について話していきたいと思います。
今回行った研修は、フィジカルアセスメントと身体拘束、外来についてです。
 フィジカルアセスメントの研修では、モデル人形を使い呼吸音の聴取や、血圧測定を実践しました。一人ずつ呼吸音の聴取を行ったのですが、肺の音が異常だということは分かっても、原因によって聴取される音も様々なため苦戦しました。
フィジカルアセスメントは観察の基本となる看護技術のため、今回学んだことを確かな技術として体得できるよう、臨床でも日々取り入れていきたいです。
 

身体拘束の研修では、患者役と看護師役に分かれて行いました。
私が、患者さん役となり、実際に身体拘束されて感じたことは、恥ずかしさや悲しさという感情でした。

 

もちろん患者さんの安全を守るためには必要な援助です。しかし、抑制をされる側はこのような感情を抱くことを看護師として知っていることが必要だと感じました。また、その辛さを知ったうえで、抑制の必要性を伝えられる看護師になりたいです。そして、患者さんの気持ちに寄り添った看護を行っていきたいです。 

新人看護師 左近充

指導医・研修医ブログ

泣くな専攻医

 早くも入職して3ヶ月が経ちましたが、いまだに自分の名札の「整形外科医師」のプレートにドキッとしている整形外科専攻医1年目の伊藤です。

初期研修病院では整形外科がなく、漠然と自分は内科医になるものとぼんやり考えていましたが、気が付いたらあづみ病院整形外科の門を叩いていました。
整形外科領域の知識についてはずぶの素人と言っても過言ではない私にとって、4月からの3ヶ月はまさに五里霧中といった様相でした。手術一つをとっても、覆布(おいふ:医療現場で使用する青い布のこと)の掛け方や、糸の結び方、糸の切り方、全て基本の「き」から勉強を始める必要があります。
しかし、あづみ病院の整形外科には、各専門の先生がそろっていて、この安曇野の片田舎に(大変失礼なものいいですみません)これだけの専門医が集まっているのだろうと訝しがりたくなるような布陣です。
どこまでも無知無知な私に無限の知識と技術、愛情を注いでくれる諸先生方のおかげで、なんとかこの先頑張っていける気がしてきた・・そんな3ヶ月だったように思います。本当に贅沢な環境に、感謝の気持ちしかありません。

さて、あまり読書習慣のない私が、タイトルだけに惹かれて最近読んだ本があります。「泣くな研修医」という小説で、中山祐次郎先生という外科の先生が書かれた本です。最近はテレビドラマ化されていてご存知の方も多いかと思います。初期研修医が主人公の話ですが、「逃げるな新人外科医」「走れ外科医」と続編が続き、医学部を卒業したばかりの初期研修医「雨野」が、少しずつ成長していく様を描いています。
現役の医師が書いている本なのでかなりリアルに研修医、専攻医の生態が描かれており、読んでいて「あるある」と思うことばかりですので、医学生や研修医の先生方はイメトレのために読んでみるとよいかもしれません。
翻って自分の入職してからの姿を思い返すと、手術に入らせてもらっても手も足も出ず、外来で冷や汗と脂汗を流し、病棟で迷子になる・・。小説にしても全く売れなそうな生活を送っています。
自分のポンコツさを恨めしく思い、泣きたくなるような毎日ですが、いつか振り返ってみた時に、「あのポンコツがこんなにビッグになったぜ!」と胸を張れるように少しずつ自分のペースで成長していこうと思います。泣くな専攻医!

「泣くな研修医」おすすめです。

 伊藤槙太郎