統括院長あいさつ

 2020年度は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に振り回された1年でした。新型コロナウイルス感染者の急増を受け、政府は2020年4月7日、東京など7都府県を対象に緊急事態宣言を発令し、4月16日には全国に拡大しました。緊急事態宣言は5月25日に全面解除されましたが、その後も各地でクラスター(集団感染)が発生し、7月から始まった政府の需要喚起策「Go To キャンペーン」の運用によって感染者が再び激増し、国内の感染者は2021年3月には17万人を突破しました。
COVID-19の勢いは衰えず、2021年度も新型コロナウイルスの蔓延で入学式や入社式などの人生における大切なイベントが次々に中止や延期になっています。当院においても新人歓迎会や部署ごとの懇親会もすべて中止のままで、今後開催予定の厚生連体育大会、病院祭・農業祭、忘年会および新年会などのイベントも開催できるかどうか難しい状況が続いています。
しかし、悪いことばかりではありません。官公庁やマスコミが中心になって、ソーシャルディスタンスの確保やマスク着用といった「新しい生活様式」や在宅勤務などの感染防止策を国民に対して呼びかけていますが、当院でも大町保健所や大北医師会の先生方の協力を得ながら、新型コロナウイルス対策を通して感染対策の充実を図ることができました。COVID-19対策会議や発熱外来を設置し、3月中旬からはCT検査を用いた新型コロナウイルス感染症陽性患者の重症度の振り分けに参加しています。日常診療においても、感染制御チームを中心に『当院の患者さんと職員を感染から守る』を合言葉に、すべての部署の職員の努力と患者さん方のご協力のおかげで、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症を水際で何とかブロックできています。関係する皆様に深く感謝いたします。
2021年2月17日に医療従事者を対象に始まった新型コロナウイルスのワクチン接種は、今後、高齢者、そして基礎疾患のある人などに続いて一般の人へと順次、進められていきます 。ワクチンの入荷ができるだけ早く実現され、新型コロナウイルスの収束が一日も早く訪れることを祈念いたします。
これまで、当院は地域医療(二次救急、地域がん診療病院としてのがん治療、在宅医療など)の充実と専門分野のセンター化(女性骨盤底医学センター、肩関節治療センター、循環器病センター、認知症疾患医療センターなど)の推進を2本柱として医療の充実を図ってきましたが、今年はそれらに加えて病院機能の効率化を目指しています。具体的には、外来診療ブースの増築と担当医師の再編によって患者さんが質の高い医療をスムーズに受けられるように外来環境を整え(外来再編)、入院病床を効率よく使うことによってより多くの患者さんの入院に対応できるように(病棟再編)しました。
医療崩壊(病院機能の崩壊)に陥らないように新型コロナウイルスの水際対策に追われる毎日ですが、職員一丸となって逆風に立ち向かっていく前向きな姿勢を取り続けていきたいと考えています。
地域の皆さん、患者さんおよび職員の皆さんを守るためにこれからも頑張っていきますので、これまで通りの温かいご支援とご協力をお願いいたします。

2021年4月1日 北アルプス医療センターあづみ病院 統括院長 畑 幸彦