精神科ブログ

実習 2018年2月5日~3月1日

実習感想

20182

信州大学医学部5年 田中俊光

 

あづみ病院精神科の実習では毎日外来に入り、予診をとらせていただいた。最初に配られたオリエンテーションの紙には「予診について:15分~30分、長くなりすぎず患者さんが疲れない程度に」と書いてあったが、これがなかなか難しい。初めて入った予診では1時間以上の時間をかけてしまった。精神科の問診は他科と違い、患者さんの性格、趣味、学歴といったことも重要になってくるため、アナムネの聴取に思ったより時間がかかる。さらにそれらの質問はともすると唐突な印象を与えてしまうため、知りたい情報を自然な流れで聞くことが難しいと感じた。また、疾患ごとに特に詳しく聞くべき事があり、問診中に疑わしい疾患が浮かべば、それらについて掘り下げる必要がある。毎日外来に入ることで時間内に必要な情報を聞き取る練習ができ、大変為になった。これはどこの科でも必要な能力なので、この経験を生かしていきたいと思う。

具体的な疾患としてはうつ病、統合失調症、アルコール依存症、認知症、不安障害など、多くの精神科疾患の初診をすることができた。実際に問診を行い、その後の本診に同席させて頂くことで、それらの疾患についてかなり具体的なイメージを持つことが出来た。精神科の疾患は教科書の記載からはイメージがわかないことも多く、逆に自分が何となく想像していたイメージと実際の患者さんが大きく違っていたこともあり、外来に入ることでかなり勉強になった。もともとの自分の知識やイメージが間違っており、患者さんの疾患について誤ったとらえ方をしてしまうこともあったが、そのような場合でも予診を行った直後に医師の本診に同席させて頂けることで、その疾患についての正しい知識をフィードバックしてもらえ、理解することが出来た。

また、他にも入院患者を受け持たせてもらい、措置入院や身体拘束など、より重い症状の方への対応も学ばせてもらった。やはり本で勉強しただけと実際に現場を見るのでは理解の仕方が大きく変わってくると感じた。

 

1か月の間最後に熱心に指導してくださった精神科の先生方、優しく接してくださった医療スタッフの方々、本当にありがとうございました。精神科の面白さや奥深さに触れることできてよかったです。

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