認知症関係者研修会
東北福祉大学の矢吹知之先生(なんと安曇野市穂高のご出身!)をお招きして「在宅で介護する家族支援と認知症の理解」というタイトルでご講演を頂きました。
認知症はその定義からしても社会的な病気です。
家族は何故虐待をしてしまうのか・・というところからはじまり、どのような対応をすればよいのかというところまで興味深いお話をきくことができました。
ケア・介護は善きものであるという前程が家族を苦しめるているそうです。
うまく対応できない罪悪感から自己嫌悪となり自己攻撃(自傷や自殺、うつのリスク)にいたり、自分を攻める限界となると投影として攻撃的態度に転じ、身体的・心理的な虐待になってしまうとのことでした。
介護した人にしかわからない初期の戸惑いを緩和する支援としては怒りと恐れのネガティブな感情への共感と、今の状態を納得できる情報提供が重要だそうです。
そして家族だからこそうまくいく部分と、上手くいかない部分があり、それを見極めることが必要とのこと。
介護をつづけていると介護負担感も蓄積されていくそうで、情報提供にとどまらない中庸な家族会などで他の家族から賞賛がえられるような肯定的なフィードバック、地域の中で理想と現実を埋める社会資源の準備など介護と医療の専門職と地域が一体となって取り組むことの重要性も指摘されておられました。