精神科ブログ

実習 2017年9月4日~9月28日

20179

信州大学5年 三村眞鈴

今回の実習で、精神医療は入院中心医療から地域生活中心医療に移行したというが、他の診療科と違う難しさがあるように思った。精神科の患者の退院支援においては、医学的側面だけでなく対人関係や認知など生活面での障害、さらには偏見などの生活社会上の困難があるため疾患の治療のみならず生活機能や社会機能を含む全人的な取り組みが必要となる。ただ入院加療して、病状が軽快すれば退院、と簡単に話が進むのではなく、患者に治療への理解をつけてもらうところから始まり、治療方針も患者と患者の家族、医療者の折り合いをつけて二転三転する。その後も患者自身が退院後自立した生活を送れるか吟味し、そのための筋道をチームで何度も話し合う場面を見てきた。実習初日、看護師長より、地域に根差した精神医療についてのお話を伺い、精神科は患者の疾患のみでなく患者自身に寄り添い長期にわたって自立支援をしていく要素の強い科だと知り、この3週間は患者へどのようなサポート体制を医療者側が組み込んでいるのか意識しながら実習させて頂いた。実際に私が実習中ついてまわるのは医師ではあったが、入院されている患者の中でもデイケアへの通所やOT室でのリハビリが習慣化し楽しまれている方を見たり、外来患者でも就労についての助言を多職種で介入し支援したり、訪問看護や介護保険の申請をすすめケースワーカーを医師が紹介したり等、チーム医療を実感する機会は多くあった。多職種チーム(精神科医、精神科看護師、作業療法士、心理士、精神保健福祉士、薬剤師等)による連携あってこその精神医療なのだと実感した。             

 また、外来にいらっしゃる患者さんの予診を毎日取らせていただいたが、最初はずっと「聞き逃しがないか」「何を鑑別診断にあげて質問を重ね除外していくか」ということに気を張っていた。もちろんそれも大事だとは思うが、それのみに終始していると話があちこちにとびやすく、患者に一方通行の問診をとっていたのではないかと途中から思い直した。患者さんが何を主訴にいらして、何を一番に解決してほしいと思っているのかを意識しながら順序良く話をまとめ上げることが、患者の意向を尊重し今後のよりよい関係を築く上で大切だと思った。卒業までにまた精神科以外にも患者の問診をとる機会があれば、聞く内容は大幅に変わるが、ここで感じた患者への共感と傾聴の志向の重要さを常に念頭に置きながら取り組みたい。

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救急外来カンファレンス

本日の救急外来カンファレンスは信州大学医学部の精神科実習の三村先生、も交えて
せん妄に隠された疾患をテーマに行いました。

症例は大動脈解離、硬膜下血腫で演者は研修医春原先生 

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救急外来カンファレンス

本日の救急外来カンファレンスは
症例急性虫垂炎で演者は信州大閣からの研修医宮坂先生

(画像はありません 精神科雨宮)

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褥瘡のサインを見逃すな

盛岡で開催された褥瘡学会に行って来ました。
楽しみにしていたワークショップ「ドクター“J”~褥瘡のサインを見逃すな!~」からの参加です。
コメンテーターの北川WOCNと安部先生、司会の切手先生から事例提示があり、褥瘡初心者クラスの看護師などが、スライドから何を読み取るかという企画。
ケース紹介がない状態で、写真だけでどこまでアセスメントできるかがポイント。

北川さんの事例は、籐の座椅子に座っていた事が原因で発生した持ち込み褥瘡。
歩ける患者さんでも高齢者は体調の変化で、簡単に褥瘡形成します。
発生要因を特定することが大事で、疎かにすると繰り返す可能性もあるため、注意が必要なのです。
切手先生の事例は大きなポケットを持つ褥瘡。在宅療養にあたり、切開するかどうするかが悩むところ。洗浄のし易さや感染のことを考えると切開した方が良いのかもしれませんが、切開せずに閉創できました。
主介護者は誰が担うのか、褥瘡をどう受け止めるかなど、ケースによって違うのでベストな方法を選択できるように情報提供し、それを支援することが大切だと思っています。
このケースは、ポケットある側から起居動作を行っていました。
訪問すると分かることですが、私も同じような経験があります。
局所ばかり観察せずに、全体像を観察する。これが、褥瘡ケアの難しいところであり、面白いところなのです。
安部先生は、ドクターショッピングする難しい患者さんの事例でした。
どんなに良い治療方針でも、患者さんの同意がなければ進められません。
治癒までに時間は掛かっても、患者さんが納得する方法を選択することが重要で、治療を継続して頂くこと、患者さんと良好な関係を保つことも大切なのだということが良く分かります。

*盛岡名物じゃじゃめん

実は、知識の応用が難しい若手のスタッフ教育には今回のようなワークショップがいちばん分かりやすいのではないかと考えていて、以前から少し取り入れていました。
お蔭様でこの方法が「間違っていなかった」と少し自信が持てました。
安部先生のスクラブ姿も初めて拝見し、ファンにとっては貴重な、嬉しい時間でした。
肝心のドクターJについては次回に投稿します。(長くなってしまったので。。。)

いつもありがとうございます。   WOCN  ふりはた

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褥瘡セミナー

8月下旬、当院やまなみホールにて、褥瘡懇話会主催のポジショニングセミナーが開催されました。
参加者は50名、1日しっかり学べるスケジュールです。
当院のリハビリスタッフにはアシスタントとして参加してもらい、リンクナース、その他4名のスタッフにも手伝ってもらいました。
私はというと、完全に裏方、黒子です。
参加者はもちろん、講師やアシスタントなどがセミナーに集中し、楽しんで頂けるように
することが最大の役割だと考えていたので、半分程度しか参加できませんでしたが、
とても満足しています。

 

セミナー内容は、
外力への評価:中村WOCN
褥瘡予防の為の動きのサポート:中澤Ns
臥位の圧とズレの確認とポジショニング:田口PT
円背+拘縮の方のポジショニング:近藤PT
座位の除圧とシーティング:鬼形PT
という豪華な皆様。。。
講義よりも実技をメインにしたセミナーなので、実践的で「やってみたい!」という気持ちがより働くのではないかと思いました。

毎年、定員よりも多くの申込みがあるのは当たり前ですね。
5000円でお弁当・お茶付きなので、本当にお徳なのではないでしょうか。

 

 

 

「介助される人の持っている力を引き出す」
「動かせるところは動かす、曲げられる関節は曲げる」
「重さは持ち上げず、その人の身体の中で動かす」
介助される人も、する人も、安楽で安全な方法を取れるようになると良いですね。

今回、セミナーの主催でもなければ、参加者でもないという立場を初めて経験し、
少し冷静にポジショニングを観察したことで、今後の参考になりました。
機会を与えて頂いたことに感謝し、この学びを必ず還元しようと話しているところです。

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地域での足病変管理

7月上旬、アベノハルカスで開催されたセミナーに参加しました。

創傷ケア専門の訪問診療所を開催した木下Dr。コンセプトは、
「褥瘡・糖尿病性壊疽なその通院困難な高齢者に、在宅でも高度な創傷ケアを提供する」
「急性期病院とクリニック完全に連動することで保存的治療と外科的治療をタイムラグなく提供できる」
「糖尿病・透析クリニックと連携し下肢の切断リスクが高い患者に早期介入して自宅での指導を含めて予防的ケアの提供を行う」

4月1日の開業から1日も休まず仕事をしていると聞き、会場がかなりザワツキました。
在宅で困っている患者さんの数は予想よりもかなり多く、介入する意義は大きいとのこと。
先生やスタッフが疲弊しないように、陰ながら応援させて頂きます。

日本初の足の総合病院としての取り組みを講演して下さったのは菊池Dr。
「足から健康を支える」を理念に足病総合センターと糖尿病センターを開設され、見学も随時受付ているそうです。

「都会特有の問題として、通院は電車の患者さんが多く、自分で病院に行けない!
電車で行くのも大変!専門的医療の届かないフット難民に対して地域で足の健康を支える必要がある。病院に来れない地域にこそ足の評価とフットケアが必要だ!」と仰っていました。

アベノハルカスのように志の高い先生方の講演を聞き、大阪まで足を運んで良かったと
しみじみ感じながら帰路につきました。

(日帰りだったので、大阪駅と名古屋駅は走って移動。久しぶりに本気で走りました。
 汗だくです。でも、走れる足に感謝しましたよ。)

 

*京都の神護寺。参道の坂道に苦労しました。履いていた靴はもちろんスニーカー!

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初体験!?

あっという間に9月になってしまいました。
6月と7月に参加したセミナーについて、遅ればせながら続けて投稿いたします。<m(__)m>

メーカー主催の褥瘡予防ケアセミナーに参加してきました。
褥瘡対策委員のリンクナース半分と、リハビリスタッフ2名も一緒です。
講師は、飯田市立病院の近藤PTと桐生厚生病院の岡田Dr。
近藤PTの講演は数えきれないくらい聞いていますが、今回は「エアマットレスで行う姿勢ケア」ケア(初)でした。
エアマットレスにはメリットもあればデメリットもあるため、それらを良く理解した上で、安楽で動きやすい姿勢ケアを提供することがポイント。
「動きやすい」ことって普段意識していないスタッフが多いので、勉強になったと思います。

岡田Drの講演は初めて聞きました。
スライドが分かりやすいし、今まで見たことが無い感じ!
これも初ですね。
印象的だったのは、「褥瘡発生ゼロ 唱えていれば、いつか実現すると信じましょう」という1枚と「褥瘡治療は立体的・キズも立体的・評価は多次元的・ヒトは有機的」 などか書かれた1枚。
私も褥瘡発生ゼロを目標としていますが、ジュール・ヴェルヌの名言「人が想像できることは、必ず人が実現できる」が好きだから。
先生は他にも、五輪書や正岡子規なども引用し、メリハリの効いた講演でした。

1番驚いた初体験は、先生が講演後の質問者3人分のお土産?を用意していたこと。
群馬県のゆるキャラもグッズや、特産のだるまなどでしたが、楽しくていいですね!
そして、講演の前に営業担当者が製品紹介をブルゾンちえみ風に行ったこと。
全くうけていないことが逆に可笑しくて、1人で爆笑してしまいました。
営業担当者には「誰もやらないようなことにチャレンジして良かったと思う。ただ、ネタが長すぎなのでやるならもっと短く!」とアドバイス!?して帰りました。

*アンケートに答えて当たったポジショニングピロー。
 毎回丁寧に答えていますが、当たったのは初めてです。
 
いつもありがとうございます。   WOCN ふりはた